チョイス事業者部門
茨城県北茨城市
逆境=チャンス!?あんこうを相棒にもつ老舗旅館の秘策
自治体職員
石崎 祐平
北茨城市は、海に面しており魚介類は豊富で、水産加工品も多く、観光客は美味しいお魚を求め、特に名産のあんこうは、「常磐もの」と称されています。名物あんこう鍋は過去の鍋グランプリに優勝している実績を誇っています。
東日本大震災では、茨城県内で一番の被害を受け、ようやく復興できたかと思った矢先の、コロナによる打撃。さらに物価高騰の波が打ち寄せ、福島原発の処理水問題による輸出の規制。観光業や宿泊業等への影響は計り知れずで、ついには廃業してしまう事業者もいました。老舗旅館の「まるみつ旅館」では、その影響下でも「逆境をチャンスに」と捉えて様々な『秘策』を展開していきました。
コロナ禍であんこう鍋が直接食べに来られないなら通販やふるさと納税に注力し、鍋が高価で手が出せない若者向けに「あんこうラーメン」を作成してラーメン屋を旅館内にオープンして食べやすくし、国内の消費が止まれば海外(香港)に店舗を出展し、処理水により海外展開ができない時には、処理水の影響下でも美味しく安全だとPRするために中国のシンボル的なパンダとあんこうをかけあわせたキャラクターを作り訴求する等どんな逆境でも相棒であるあんこうと共に地域活性化を目指して盛り上げています。
現在は宇宙食化に向けて大学と共同開発を進めています。北茨城市のブランド「あんこう」で世界と戦うために日々研鑽していく姿に希望を抱きながら共に尽力しようと考えています。