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廃線を乗り越え、地域に元気を運ぶため、走れトロッコ!

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島根県邑南町

廃線を乗り越え、地域に元気を運ぶため、走れトロッコ!

森田 一平

2018年3月にJR三江線(島根県江津市─広島県三次市)は廃線になり、地図から消えました。

廃線後、駅やレールが残りました。先人が苦労の末にようやく開通した線路ですから、その思いを伝えていくことが大切だと考えました。廃線が示すように沿線地域の人口は減り続けていますが、地域がなくなった訳ではありません。廃線の2ヶ月後の5月、三江線が果たせなかった地域振興を実現しようと、鉄道が大好きな町内外の15人の仲間が集まり、NPO法人江の川鐵道を結成しました。

トロッコ運行の実現までは険しい道のりでした。駅や線路を活用するには、地元の自治体がJRから譲渡を受けてもらう必要がありましたが、江の川鐵道は発足したばかりで本当に成功するか誰にも分からない状態でした。それでも、町役場や議会、住民が私たちの心意気を理解してくださり、2021年4月に「三江線鉄道公園」としてオープン。本格的なトロッコ運行ができるまでになりました。

21年度は乗客800人を迎え、廃線前よりも利用者が増え、地域は少しずつ元気を取り戻しています。トロッコは定員6人が限界で、今後の事業継続には定員増が不可欠でした。21年末のガバメントクラウドファンディングでは、トロッコを増やそうという私たちの夢に全国の340人から816万円6,000円の支援をいただき、22年9月末にトロッコの定員は20人になります。

廃線は地域にとって大きな痛手でした。先人が地域を元気にしたいと願いを込めた三江線です。廃線を乗り越え、新しい仲間と、未来に向けて挑戦を続けていきます。

意気込み動画

審査員のコメント

辻 麻梨菜

株式会社トレジャーフット
取締役
兼 はたふり事業執行役員

辻 麻梨菜

遊休地を活用した新たな観光コンテンツが住民発案で生まれた点、関係各所を巻き込んだ結果、具体的な数字で効果が現れている点が、非常に地域貢献度の高いプロジェクトだと思いました。

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