2022 エントリー

チョイス事業者部門

〜沖永良部の風を織る〜 長谷川千代子の芭蕉布

鹿児島県知名町

〜沖永良部の風を織る〜 長谷川千代子の芭蕉布

沖永良部芭蕉布の代表である長谷川千代子さんは、町立紬織養成所で30年にわたって指導者を務め、生計を立てる糧として島の数多くの女性に大島紬織りの技術を伝えてこられました。そして退職後60歳になってから沖縄喜如嘉の人間国宝・平良敏子さんに私財を投じて弟子入りし、3年間沖永良部から沖縄に通い詰めて技術を学んだ、いわば沖縄伝統の芭蕉布後継者です。芭蕉布製作には、農薬も、化学薬品も、電気機械も使われていません。(扇風機とアイロンくらいです)足踏み型の木製織り機がバタンバタンと軽快に心地よく工房内に響き、糸の染色には島の植物を用い、炊くときの薪は取り壊された民家から分けてもらって、と本当に「あるもの」だけを大事に、大事に紡いでできあがるのが沖永良部の芭蕉布です。南特有の暑さや湿気を和らげる涼としての芭蕉布は、長谷川代表によって気品と美を持ち、身につける人の心をたおやかにしてくれます。
長谷川さんは今年83歳、現役で工房の全てを一人で担っていますが、次の後継者の育成もつねに考えておられます。なによりもまず一番に人が好きで、「わたしがここまで来られたのは、ほかでもない、出会った人たちのおかげです。わたしは本当に人の縁に恵まれたの。だからこそ、島の宝である芭蕉布づくりを未来に残していきたい。」そうおっしゃっています。
知名町ふるさと納税の返礼品では、芭蕉布の帽子やブックカバーなどが好評です。ふるさと納税を通じて売上を伸ばし、工房の存続に寄与したくこの度エントリーをさせていただきました。

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