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チョイス事業者部門

明治時代から続く産業文化を全国に伝える工場長の挑戦

奈良県広陵町

明治時代から続く産業文化を全国に伝える工場長の挑戦

推薦者:一般社団法人広陵町産業総合振興機構 竹川敏史
広陵町は全国有数の靴下生産の町です。そこに、地域に根差した産業を次の世代に繋げていくことが大切であるという考え方をされる事業者が現れました。それが「株式会社塚本」様(以下、塚本様)です。生産工場であった塚本様が、お客様に伝えることの重要性に気づくきっかけとなりました。
靴下産業の裾野は広く地域の人が靴下生産に関わっています。しかし、靴下の国内製造は衰退の一途を辿り、国内の繊維産業も縮小しています。広陵町の靴下産業の歴史を守るため塚本様でも靴下のPRを始めました。その中で出会ったものがふるさと納税でした。
従来、産業が拡大するということは、作れば売れるという大量生産を意味していました。しかし、今はそのような時代ではなく、素材や製法、場所など「1つの製品」に対する価値観は大きく変化しています。塚本様がふるさと納税に参加されたのは返礼品という製品だけでなく、その生産が広陵町であるということを同時に知っていただけると思われたからです。各地の伝統産業と同様に、広陵町の特産品である靴下は深く地域と繋がっています。ただ売るだけではなく、歴史やこだわりを次の世代にも伝えていける点が何よりも嬉しかったとのことです。
ふるさと納税に取り組むことで、インターネット上での商品の見え方というものを意識されました。良さを「伝える」ということを意識し、ECサイトやInstagramでのPRにも意識を向けられています。作るだけではなく、良さを伝えて、届けることで、広陵町が靴下の町であり続けられるような取り組みを続けられています。

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