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未来につながるまちづくり部門

「みんながおいしいと言ってくれるから頑張れる。」房州びわ復興プロジェクト

千葉県南房総市

「みんながおいしいと言ってくれるから頑張れる。」房州びわ復興プロジェクト

担い手不足による担い手不足により年々生産量が減少していた「房州びわ」。そこに令和元年台風15号、房総半島台風の被害により生産量が前年の半分以下に減少しました。「房州びわ」の産業としての復興と、農家の折れかけた気持ちを奮い立たせるため、ガバメントクラウドファンディング(以下「GCF」)に挑戦しました。
房州びわは江戸時代に栽培が始まり、明治42年から105回にわたり皇室献上を許された南房総を代表する果物です。千葉県のびわの生産量は長崎県に続き全国第2位ですが、千葉県内で生産されるびわのうち85%の生産量は南房総市で収穫されています。先人たちが品種改良や運送方法を工夫してきた産業を未来に繋ぐべく、若手農家や農協が協力し復興に向けた事業を実施しました。
市内で房州びわの生産量が一番多い地区の富浦小学校では、地域の産業を知る取り組みとして、学校の敷地内にあるびわを地域の青年びわ農家でつくる枇杷研究会の指導のもと、栽培から販売までを行っています。GCF実施にあたり、当時小学校6年生による作文内に「私は一刻も早くビワ山が復興し、またみんなで笑顔でビワを食べたいと願っています。」という文があります。これは地域の農家を含め、びわ産業に関係する全ての人の想いを代弁してくれています。
GCF実施中に、いただいたご寄付を活用しドローンによる被災状況の把握や、倒木撤去費用などに対する補助金、びわの苗の購入などを行ってきました。びわ農家の園地には苗が植えられ、果実を出荷できるまで10年程度の期間を要しますが順調に育っています。ふるさと納税のお礼の品に、令和3年から個人農家による登録も増えてきました。

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