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未来につながるまちづくり部門

バスとタクシーの中間、住民がバス停を決める新たな公共交通

北海道網走市

バスとタクシーの中間、住民がバス停を決める新たな公共交通

網走市はふるさと納税の寄附金を活用し、思い立ったらバスを呼び、好きなバス停で乗降できる新たな交通モード「どこバス」の実証実験に取り組んでいます。「どこバス」は、AIが待ち時間や最適なルートを決定します。料金・利便性ともにバス以上・タクシー未満の新しい乗り物です。「どこバス」を知ってもらい、どれだけ便利か体験してほしい。こうした想いから、町内会や老人クラブを訪問し、説明会や体験乗車会を行っています。
都市部の交通手段は各種鉄道が主流であるのに対し、地方ではマイカーが主流です。マイカーの普及や人口減少に伴い、市内の路線バスの乗客は30年間で約5分の1にまで減少しており、路線バスを維持していくことが難しくなってきています。一方、乗客からは、「バス停が遠いよ。」「待ち時間が長くて不便だよ。」といった声も寄せられています。乗客が減少していく中、持続可能かつ利便性の高い交通モードを作ることが課題です。
将来的に「どこバス」が本格運行となった際に、市民はもとより網走を訪れる多くの観光客の皆さんが、時刻表やルートに縛られることなく、好きなときに好きな場所へ自由に出かけられるまちを目指します。
アンケートでは、「路線バスより便利」という方が約8割、また、「今までより自由に出かけられるようになりうれしい。」という声もありました。大きな変化にはまだ長い時間がかかりますが、「どこバス」によってバスユーザーのライフスタイルが変わりつつあります。

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